大王製紙「エリエール」がペットケア事業に参入、2026年に「売上100億円を目指す」
衛生用紙製品ブランド 「エリエール」で知られる大王製紙はペットケアブランド「エリエールPet キミおもい」を発表した。猫用14 商品、犬用17 商品を9月22日から全国発売する。

若林?房社長は、「衛生用紙、吸収体などの加工品に次ぐ第3の柱」としてペットケア事業を位置づけるとし、「第5次中期事業計画の最終年度である2026年3月期末までに、このペットケア事業を成長軌道に乗せ、トップライン(売上高)100億円の達成を目指すとともに、日本以上に成長が見込まれる海外市場への展開も視野に入れてまいります」と展望を語った。

なぜエリエールがペットケア事業に?

今回、大王製紙がペット事業に参入した背景には、「ペットの長寿命化と人間化による市場の伸び」(大王製紙ペットケア事業本部・錦織秀臣氏)があるという。

ペットの人間化とは、これまでの愛玩動物のような位置づけから、ペットを生涯をともにすごす家族や伴侶として扱う傾向だ。ペットフード、ペット関連サービスなどペットに使うものも「良いもの」を求める傾向があり、これが市場の拡大要因となっている。

一方で、「ペットフード協会の調査によりますと、国内のペット飼育状況は飼育頭数と飼育率ともに微減傾向が続く中、新規の飼育意向も低下傾向にあり、新たにペットを迎えることはハードルが高いものになりつつあります」(若林?房社長)という事実もあり、こうしたハードルを下げ、ペットオーナーを増やすことも目的としているという。

ペットを飼うハードルが高まっている要因の1つとして、「匂いの心配や対策方法についての不安などお世話やお手入れに関するもの」(若林?房社長)があるとし、エリエールが培った技術力とブランドへの信頼性をもとに飼育コストを下げることを狙いとした商品を投入した。

北里大学獣医学部が開発に協力

「エリエールPet キミおもい」は5つのカテゴリーで31の商品を展開する。システムトイレ用猫砂/シート、ノーマルトイレ用猫砂、ウェットシート、ペットシーツ、おむつだ。

開発にはペットの視点を取り入れるため、
北里大学獣医学部に協力してもらっている。動物行動学の知見を取り入れ、猫や犬の特徴や感覚、習性にかなった商品開発を進めたという。

その結果、日本で唯一の伸縮バンド構造の犬用パンツタイプアクティブウェアが誕生した。サイズ調整が自在なため、幅広い体形にフィットする。これまでのおむつのようにサイズを細かく分けなくても、S以下フリーサイズとM以上フリーサイズの2サイズでカバーできるという。

また、ペットオーナーの不満も解消するべく、3?4日用のシステムトイレ用シートを開発した。「(猫用の)システムトイレ用シートでは、1週間交換がスタンダードの中で、実際には半数が1週間未満で交換していることに着目。 ゴミの収集日のサイクルに合わせ、3?4日用をラインナップ」(大王製紙ホームアンドパーソナルケア部門国内事業部長・藤田浩幸氏)している。

さらに、猫砂は「おしっこ臭だけでなく、これまであまりケアされていなかったうんち臭にも注目」(藤田浩幸氏)し、消臭能力をアピールすることで商品性を高めた。

大王製紙は今後の展望と商品ラインナップについて、

「ペットケア用品に関しては、5カテゴリーで出しておりますが、まだまだこの中でも当社が出せる商品があると思っております。 北里大学さんとの共同研究の中で出てきたものは、どんどん商品化しラインナップとして増やしていきたい。まずはペットケアカテゴリーにおいての拡充を図っていきたい」(錦織秀臣氏)

と語っている。

PETLIFE24事務局2023.09.11

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